存在だいすきクラブ

強い気持ち

2017-04-26の日記

とくに死にたいわけでもないし、誰かを当てこするような怒りも湧いてこない。抽象化しないと耐えられないような悲しい気持ちにもなっていないし、ミサイルが飛んでこなくても同じ時間に起きて同じパンを食べる。

 

感情が失われたが、別に無になっているわけでもない。何かが喪失したわけでもなくて、ただ何もないだけだ。意味や価値を砂漠に見出すような渇望もなければ、そもそも喉さえ乾くこともない。いまの僕には無さえない。

 

何らかの心の動きがあるかと期待して日記を書いているが、なにもない。ただ手が動き、字が画面に出ているだけだ。僕は書いてさえいない。思考が止まったり、ましてや深まったりすることもない。ただゆるゆると流れては消え去りもしない。

 

演劇の最中で舞台には何もなくなってしまったが、それに驚くべき観客もいない。あるはずの喪失さえない。もともと無いものからは何も奪えない。

 

僕は説明会に行っている。僕は面接を受けている。こいつは誰だ。なんの抵抗もなくなってしまった、真空のようなこいつは。全てはただそこを行き過ぎる。

 

人が押し潰される電車にも怒りを感じない。強い風に僕は気づかない。太陽の位置もわからない。僕は星座を知らない。星座を知らない者に天体望遠鏡は必要ない。

 

明日は早い。気づけばゴミは出され、風呂には入らされ、荷物は用意され、布団は敷いてある。これをやったのは誰だ。すべては自動化されていく。詩情さえも。